動画編集を始めたいけれど、高額なソフトの購入や複雑な操作に不安を感じていませんか？そんな方にピッタリなのが、Windows 11に標準搭載されているMicrosoft Clipchamp（クリップチャンプ）です。
この記事では、動画編集初心者の方でも安心してClipchampを使いこなせるよう、基本的な使い方から応用テクニックまで、分かりやすく解説していきます。
要約
- Clipchampは完全無料でプロ級の動画編集が可能
- Windows 11標準搭載、Windows 10でも利用可能
- ブラウザ版もあり、インストール不要で使える
- 初心者向けの直感的操作で学習コストが低い
- AI機能搭載で自動編集やキャプション生成も可能
Clipchampとは？Windows無料動画編集ソフトの決定版
Clipchampの基本情報
Clipchamp（クリップチャンプ）は、2021年9月にマイクロソフト社が買収したオーストラリア発の動画編集ソフトで、現在ではWindows11に標準搭載されています。もともと有料ソフトでしたが、Microsoft買収後は誰でも無料で利用できるようになりました。
Clipchampの特徴
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 無料利用 | ロゴ（ウォーターマーク）なしで1080p HD画質での書き出しが可能 |
| 標準搭載 | Windows 11に標準搭載、Windows 10でもMicrosoft Storeからダウンロード可能 |
| クロスプラットフォーム | ブラウザ版もあり、Mac、Linux、Chromebookでも利用可能 |
| AI機能 | 自動キャプション、音声変換、無音部分の自動削除など |
| 豊富な素材 | 100万点以上のロイヤリティフリー素材を利用可能 |
なぜClipchampが初心者におすすめなのか
1. 学習コストが低い 学習コストが少なくて済む、編集作業に没頭できる直感的な操作性へのメリットもあるため、動画編集に慣れていない人ならClipchampを通じて、一通りの編集作業を覚え、体感できるのがいいでしょう。
2. 高性能なパソコン不要 従来の動画編集ソフトとは異なり、Clipchampでは、ビデオをサーバーにアップロードして処理しません。代わりに、コンピューター上でローカルに処理されます。この独自技術により、一般的なスペックのパソコンでもスムーズに動画編集が可能です。
3. プライバシー保護 Clipchampでは、プライバシーが保証された状態で動画を録画および編集できます。Clipchampは、他のプロバイダーと違って、あなたの動画に決してアクセスしません。
Clipchampのインストールと初期設定
Windows 11での利用方法
Windows 11をお使いの場合、Clipchampは既にインストールされています。
起動手順：
- 「スタート」ボタンをクリック
- 「すべてのアプリ」を選択
- 「Clipchamp」をクリック
Windows 10での利用方法
Windows 10の場合は、Microsoft Storeからダウンロードが必要です。
インストール手順：
- Microsoft Storeを開く
- 「Clipchamp」で検索
- 「インストール」をクリック
ブラウザ版の利用方法
インストールせずに、ブラウザ上でも利用可能です。
対応ブラウザ：
- Microsoft Edge（推奨）
- Google Chrome
- Mozilla Firefox
アクセス方法：
- app.clipchamp.comにアクセス
- Microsoftアカウントでサインイン
- 「新しいビデオを作成」をクリック
Clipchamp無料版と有料版の比較
料金プラン比較表
| 機能 | 無料版 | Essentials（有料版） |
|---|---|---|
| 月額料金 | 0円 | 1,374円 |
| 書き出し画質 | 1080p HD | 4K対応 |
| ウォーターマーク | なし | なし |
| ストック素材 | 基本素材のみ | プレミアム素材利用可 |
| AI機能 | 基本機能のみ | 全機能利用可 |
| クラウド保存 | なし | 1TB OneDrive連携 |
| 商用利用 | 個人利用のみ | 商用利用可能 |
無料版で十分な理由
Clipchampは、無料版でも十分に充実した編集業務が可能です。特に以下の用途であれば、無料版で十分にプロ級の動画を作成できます：
- SNS投稿用動画（Instagram、TikTok、YouTube）
- 家族・友人向けの思い出動画
- 学習・趣味目的の動画制作
- 基本的なビジネス用動画
Clipchamp編集画面の構成と基本操作
編集画面の構成
Clipchampの編集画面は、初心者でも迷わないよう直感的に設計されています。
主要エリア：
- 左側ツールバー：素材やエフェクトの選択
- 中央プレビュー画面：編集結果の確認
- 下部タイムライン：動画や音声の配置・編集
- 右側プロパティパネル：詳細設定
左側ツールバーの機能一覧
画面左のツールバーには、10種類のツールが用意されています：
| ツール | 機能説明 |
|---|---|
| メディア | 動画・画像・音声ファイルのインポート |
| 録画と作成 | カメラ録画・画面録画・音声録音 |
| テンプレート | 用途別の動画テンプレート |
| 音楽とサウンドエフェクト | BGMや効果音の選択 |
| ストック動画 | ロイヤリティフリー動画素材 |
| ストック画像 | ロイヤリティフリー画像素材 |
| テキスト | タイトルや字幕の追加 |
| グラフィックス | ステッカーや背景の追加 |
| 切り替え | トランジション効果 |
| フィルター | 色調補正やエフェクト |
動画編集の基本ワークフロー
ステップ1：素材の準備と読み込み
対応ファイル形式：
- 動画：MP4、MOV、AVI、WMV等
- 画像：JPEG、PNG、GIF等
- 音声：MP3、WAV、AAC等
素材の読み込み方法：
- ドラッグ&ドロップ
- 左側「メディア」を選択
- ファイルを直接ドラッグ&ドロップ
- ファイル選択
- 「メディアのインポート」をクリック
- フォルダからファイルを選択
ステップ2：タイムラインへの配置
配置方法：
- メディアライブラリからタイムラインにドラッグ
- 素材の右下「+」ボタンをクリック
配置のコツ：
- 動画トラックと音声トラックを分けて管理
- 素材の順序は後から変更可能
- 複数の素材を重ねてレイヤー編集も可能
ステップ3：基本的な編集操作
トリミング（カット編集）
- タイムライン上で編集したい動画を選択
- 再生ヘッドを分割したい位置に移動
- 「分割」ボタン（はさみアイコン）をクリック
- 不要な部分を選択して「削除」
再生時間の調整
- 動画の左右端をドラッグして長さを調整
- より精密な調整は右側プロパティパネルで設定
音量調整
- 音声トラックを選択
- 右側パネルの音量スライダーで調整
- ミュートも可能
プロ級動画を作る応用テクニック
トランジション効果の追加
トランジションは、カットしたつなぎ目をスムーズに見せるための機能です。（ちなみにClipchamp内で使える無料のトランジションは、20種類以上あります！）
トランジション追加手順：
- 左側ツールバーの「切り替え」を選択
- 使いたいトランジションを選択
- 動画の接続部分にドラッグ&ドロップ
おすすめトランジション：
- フェード：自然な場面転換
- ワイプ：ダイナミックな切り替え
- ズーム：インパクトのある演出
テキスト・字幕の追加
手動での字幕追加：
- 左側ツールバーの「テキスト」を選択
- 好みのテキストスタイルを選択
- タイムラインにドラッグ&ドロップ
- テキスト内容を編集
自動字幕生成： 画面右上の「キャプション」をクリックして、キャプションパネルを表示させます。次に「自動キャプションをオンにする」を選択します。
BGM・効果音の追加
BGM追加のポイント：
- 動画の雰囲気に合った音楽を選択
- 音量レベルは動画の音声を邪魔しないよう調整
- フェードイン・フェードアウトで自然な音響効果
効果音の活用：
- 場面転換時のアクセント
- 重要なポイントの強調
- 視聴者の注意を引くための演出
AI機能を活用した効率的な編集
自動キャプション生成
80を超える言語のキャプションが正確に自動生成されます。Microsoftの音声変換技術により、動画の音声がしっかり書き起こされ、わずか数分で読みやすいキャプションに変換されます。
利用手順：
- 動画をタイムラインに配置
- 「キャプション」パネルを開く
- 「自動キャプションをオンにする」を選択
- 言語を日本語に設定
- 自動生成完了後、必要に応じて微調整
AIボイスオーバー機能
クリック1回でテキストを音声に変換します。言語を選び、音声、ピッチ、表現、ペースを変更して、幅広い自然な音声を正確に再現します。
活用シーン：
- ナレーション付き解説動画
- 多言語対応動画の作成
- 声出しNGの状況での音声追加
AI自動作成機能
動画のイメージを選択したら、画面サイズと動画の長さを選択すると、Clipchampが自動で音楽や動画の編集をしてくれて動画が完成します。
AI自動作成の流れ：
- 「AIでビデオを作成する」を選択
- 動画素材をアップロード
- 作成したい動画のスタイルを選択
- 画面サイズと長さを指定
- 自動生成完了
画面録画・録音機能の活用
画面録画の設定と使い方
Clipchampでは、画面録画機能も搭載しています！（無料版だと1本30分までの録画が出来ます。）
録画タイプ：
- 画面録画：デスクトップやアプリの操作を録画
- カメラ録画：Webカメラでの録画
- 画面とカメラ：同時録画でピクチャーインピクチャー
録画手順：
- 「録画と作成」を選択
- 録画タイプを選択
- 「スタート」ボタンで録画開始
- 録画したい画面やアプリを選択
- 録画停止後、自動的にタイムラインに追加
活用シーン
- チュートリアル動画：ソフトの使い方解説
- ゲーム実況：ゲームプレイの録画
- プレゼンテーション：オンライン会議の録画
- 操作説明：システムの使い方ガイド
書き出し設定と最適化
書き出し画質の選択
出力できる動画の画質は、480p / 720p / 1080p の3段階あります。ちなみに全画質無料で保存が可能です。
画質別用途：
| 画質 | 解像度 | 用途 | ファイルサイズ |
|---|---|---|---|
| 480p | 854×480 | 容量重視・高速共有 | 小 |
| 720p HD | 1280×720 | SNS投稿・ウェブ配信 | 中 |
| 1080p Full HD | 1920×1080 | 高画質・YouTube投稿 | 大 |
書き出し手順
- 編集完了後、右上の「エクスポート」をクリック
- 希望する画質を選択（480p/720p/1080p）
- 処理完了まで待機
- 「コンピュータに保存」でダウンロード
各プラットフォーム向け最適設定
YouTube向け：
- 解像度：1080p
- アスペクト比：16:9
- フレームレート：30fps
Instagram向け：
- フィード投稿：1080×1080（1:1）
- ストーリーズ：1080×1920（9:16）
- リール：1080×1920（9:16）
TikTok向け：
- 解像度：1080×1920
- アスペクト比：9:16
- 時間：15秒〜3分
よくあるトラブルと解決方法
動画が重い・処理が遅い場合
対処法：
- ブラウザのキャッシュをクリア
- 他のタブやアプリを閉じる
- 素材のファイルサイズを確認・圧縮
- 再生画質を下げて編集
音声が同期しない場合
対処法：
- 元動画のフレームレートを確認
- 音声トラックを別途調整
- 動画を再インポート
- 別の形式で書き出し
保存ができない場合
対処法：
- Microsoftアカウントにサインインしているか確認
- ブラウザの設定でダウンロードを許可
- ストレージ容量を確認
- ページを再読み込み
素材が読み込めない場合
対処法：
- ファイル形式の対応状況を確認
- ファイルサイズの制限を確認
- ファイル名に特殊文字がないか確認
- 別の形式に変換して再試行
さらなるスキルアップのために
他の動画編集ソフトとの連携
Clipchampで基本を身につけた後は、より高度な編集にチャレンジしてみましょう。
ステップアップ候補：
- Adobe Premiere Pro：業界標準の本格編集ソフト
- DaVinci Resolve：カラーグレーディングに強い無料ソフト
- Final Cut Pro：Mac専用の高機能編集ソフト
学習リソース
公式リソース：
- Clipchamp ヘルプセンター
- Clipchamp YouTube チャンネル
- Microsoft公式チュートリアル
コミュニティ：
- YouTube動画編集チュートリアル
- 動画制作フォーラム
- SNSクリエイターコミュニティ
まとめ：Clipchampで始める動画編集の第一歩
この記事のポイント：
✅ Clipchampは完全無料で高品質な動画編集が可能 ✅ Windows標準搭載で、ブラウザでも利用できる手軽さ ✅ 初心者でも直感的に操作できる分かりやすいインターface ✅ AI機能により効率的で高品質な編集が実現 ✅ SNSからビジネス用途まで幅広く対応
今すぐ始められるアクション：
- Clipchampを起動（Windows 11は標準搭載、Windows 10はストアからダウンロード）
- 練習用素材を準備（スマートフォンで撮影した短い動画でOK）
- 基本操作を体験（読み込み→カット→書き出しの流れを実践）
- AI機能を試す（自動キャプションや自動作成機能を体験）
動画編集は最初は難しく感じるかもしれませんが、Clipchampなら気軽に始められます。まずは簡単な動画から作り始めて、徐々にスキルアップしていきましょう。
動画編集の世界への第一歩を、今日のClipchampから始めてみませんか？
無料で始められるプロ級動画編集、ぜひお試しください！
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この記事は2025年6月の最新情報に基づいて作成されています。
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